人材組織開発コンサルタントとは

人材組織開発コンサルタント。経営の根幹でもある人とその組織を専門領域とした、問題発見・問題解決のプロ。そう解釈できる。

コンサルタントとは、もともとは「熟考する・共に話し合う」が語源らしい。ラテン語のconsultare。現代の役割としてのコンサルタントは、問題を発見し、問題を解決する、プロ、と解釈できる。プロというからには、相当高い能力が必要だ。

問題を解決する部分は、問題を発見する部分よりも、どちらかというと、やり易い。それは、問題というものがすでに定義されていることでもあり、ある程度定型化されている解決のプロセスを適用することができるというのもあるからだ。

対して、問題発見は、問題解決よりも、相対的に難しい。

問題を解決するためには、前提として問題が定義されていなければならない。

問題を定義するためには、あり姿と現状が定義されていなければならない。

あり姿が明確な場合もあれば、不明確な場合もある。コンサルタントは、あり姿を描く能力も高くなければならない。顧客よりも専門的な知識をもち、顧客にとって最適なものを、多くの候補から選ぶのである。顧客よりも広く知り、顧客よりも深く知り、顧客よりも先見性を持ち、それを描くのだ。

そして、同じように、現状を把握する能力も高くなければならない。そして、人材を対象としたものよりも、組織を対象としたものが、より難しい。なぜなら、人は単純系で見ることができるが、組織は複雑系そのものだからだ。

チームビルディング、というソリューションがある。チームビルディングといっても、そのレベル感や味付けはいろいろとある。単なるファンイベントを指す場合もあれば、組織が抱えているドロドロとしたものを解消するためのものもある。


筆者は、後者よりを受け持つ。人材組織開発コンサルタントとして、ワークショップを設計し、自らファシリテーターとなり、ワークショップを運営することで、チームをビルドする。
ビルドするチームは、数名の場合もあれば、100名近く、時には200名になることもある。
チームビルディングのファシリテーションも、ピンキリだ。楽しいゲームを定型的に実施するようなものもあれば、組織が抱えている問題にどストレートでをするものもある。手段はいろいろとある。

このワークショップのファシリテーションをするうえで、必須であり重要なのは、ビルド対象の状態を把握する能力である。ビルド対象とは、人でありその集合体であるチームや組織である。
特に、難しい問題を抱えている組織を対象として、ファンイベントではなく多くの本質的な気づき学びを得て、対象の組織が、今までの状態よりもよりよくなる状態をつくるようなチームビルディングは、難しい。

なぜなら、そもそも、その組織の実態は、ワークショップである程度時間が経過しなければ、わからないからだ。

たとえば、100名の組織を対象としたチームビルディングを行うとする。事前にwebでアンケートを取る。10名から20名程度のランダムサンプリングでヒアリングをする。組織のリーダーや事務局からの情報を得る。それらを総合して、対象とする組織の状態を、仮説構築する。その仮説は、あくまでも仮説だ。どの程度の仮説かというと、筆者の経験上、50-70%程度だろうか。つまり、実態として見えていないものを、ワークショップで扱い始めなければならないのだ。

そして、ワークショップの中で、事前に設計した場で、対象の組織をモニタリングする。仮説、モニタリング、仮説、モニタリング。それを繰り返して仮説を検証してゆく。そしてより実態に近い仮説に磨いてゆく。それを、ワークショップの中で常に実施する。人をみて、集団を見て、動きを観て、表情を観て、言動を聴いて、感情を感じ取り、ファシリテーターとして動きながら全身の感覚機能すべての感度を高めて、対象となる100人一人一人から、そして集団から、情報を得る。そして次の一手を考える。

設計通りにはいかない。常に最適化をする。

ワークショップの中で、変革のストーリーをカスタマイズしながら進める。そして、目指すビルディングにゴールさせる。

だから、本格的なチームビルディングを運営するには、人やチームの状態を把握する高い能力がなければ、実態に即した策を打てないのだ。手順通り運営するのではない。目の前にいる、人、チーム、組織の状態を把握することが、必須で重要なのだ。

しかし、それを持たずに場に出て運営する人も多く見てきた。その必要性を理解さえしていない状態の人も。それでは、実行支援型の組織開発はできないだろう。残念ながら。

もちろん、人、チームの状態を把握する能力は、鍛え磨くことは可能だ。筆者は本質的には、人、チームの状態を把握する能力は、もともと高くない。経営コンサルタントとしてハンズオンで現場に入ることで、そして人材組織開発コンサルタントとして専門的に鍛え磨いてきたから、保有できている能力なのだ。その能力にもいろいろと種類のようなものがあり、筆者は客観的に解析する傾向が強いと感じている。それは、筆者の元同僚の中には、寄り添い共感型が高い人も居て、筆者はその種類・そのレベル感ではないと断言できていたからだ。

もし、人材組織開発コンサルタントとして、組織変革の一つの手段として、より実践的で高度のあチームビルディングの運営をするのであれば、そのような人、集団、チーム、組織の状態を把握する能力を鍛え磨くことを、しっかりと考えてもらいたいものだ。そして、実態を把握しながら、コンサルタントとして仮説構築と仮説検証を高速で回すことで、チームをビルドする。そのための気づき学びをつくる、ための運営をする。それにチャレンジしてほしい。

Tokyo Life

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